ミノキシジルの発毛促進効果とは

ミノキシジルは、男性型脱毛症（AGA）を解決するためには無くてはならない存在です。フィナステリドとの併用により、AGAの進行を食い止め薄毛を改善する効果があるとして、AGA治療のガイドラインにも掲載されています。

ミノキシジルとはどういう薬剤か

ミノキシジルは、1960年代にアメリカのアップジョン社が開発した経口血圧降下剤です。高血圧の治療に使われていたところ、投薬患者に多毛症が発症し、そこから発毛剤としての開発が始まりました。脱毛症の改善薬としては外用薬となり、日本でも一般のドラッグストアで販売される育毛剤に配合されています。AGA治療の専門病院では、AGAを進行させる還元酵素を抑制するフィナステリド錠と一緒に処方されるのが基本です。AGA治療のためのガイドラインによると、中等症や重症の場合にミノキシジルとフィナステリドの治療を1年間継続させることが第一選択となっていますので、治療の最前線にある薬剤だということがわかりますね。特に女性にはフィナステリドは効かないため、ミノキシジル単体での使用となります。

ミノキシジルにはどんな効果があるか

ミノキシジルが発毛効果を発揮する機序は、完全に解明されているわけではありません。ただ、臨床試験の結果としては、2％～3％の濃度の薬剤を1年以上長期投与した場合、約150症例で発毛効果が得られています。これだけ良質な成果が得られる以上、やはり発毛促進に有効な成分ということは事実でしょう。もともと高血圧の治療薬として使われていた際、血管の拡張効果がある薬剤でしたので、外用しても頭皮の血管を拡張させ、血流量を多くすることで毛母細胞を活性化させる効果があるのは事実です。ただし、単体では還元酵素5αリダクターゼの働きを抑制する作用はないため、フィナステリドとの併用が基本とされています。

ミノキシジルが効果を現すまでの期間とは

ミノキシジルは、すぐに発毛が起こるほど即効性のあるものではありません。AGAの専門機関では、最低24週間を必要とするとしていますので、6ヶ月は毎日継続した使用が必要だということになります。あらゆる治療において、薄毛の改善には毛周期が関係する以上、どうしてもある程度の期間がかかってしまいますので、改善には早い着手が重要だということですね。AGAの症状はどうしても進行するものですから、毛母細胞が寿命を終えてしまう前に即時対処するべきでしょう。使い方は難しいものではなく、基本的に目安量を朝晩2回程度気になる部分に塗りこむことです。頭皮全体に塗るよりピンポイントで塗るほうが効果的ですので、気になる部分の毛根を狙って重点的にマッサージしながら成分を浸透させると効果的です。